認知症の方と相続

遺産分割協議をするときに、相続人の中に認知症の方がいらっしゃると、その方は、遺産分割協議に参加することができません。

じゃあ、その人を抜きにして、遺産分割協議をするのかというと、相続人の全員参加・全員合意が遺産分割協議の原則ですから、それはできません。

では、どうするのか?

認知症の相続人の方には、すでに成年後見人がいらっしゃって、その成年後見人が今回の相続に利害関係のない方であるなら、その方が本人に代わって、遺産分割協議に参加することになります。

しかし、もしも、ご家族等が成年後見人になっていて(※実際に多いケースです)、今回の相続で、いわゆる「利益相反」の関係にあたる場合には、家庭裁判所に特別代理人を選任してもらうように手続きをします。

そして、選任された特別代理人が、本人に代わって、遺産分割協議に参加します。

【利益相反の関係】

たとえば、お父さん、お母さん、その子ども、という3人家族だったとします。
お父さんが亡くなられた場合、相続人は、お母さんと子どもです。お母さんが認知症で、子どもが成年後見人になっているケースでは、特別代理人を選任する必要があります。

子どもは、相続人の一人である立場と、もう一人の相続人である母の成年後見人という立場と、2つの立場に立つことになります。

子どもが、自分の相続分を多くすれば、必然的に、お母さんの相続分は少なくなりますよね。

一方の利益が多くなれば、その分、もう一方の利益は減少します。こうした関係を、「利益相反」の関係といいます。





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