戸籍を集める(1)

相続の手続きのときなどに、戸籍を集めます。

「誰が相続人なのか?」
なににつけても、ここがハッキリしないことには、始まりません。
基本の基本、最初のスタートはここからです。

ところが、この「戸籍を集める」という作業、その方のご事情によっては、ものすご~く時間がかかることがあります。

戸籍(戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本などをいいます)は、その人の「本籍地」のある市区町村役場でしか、取得することができないのです。

たとえば、一般的なお話として、女性の方で、生まれは北海道、結婚して福岡へ、旦那さんの転勤で東京へ、そこで子供も生まれて、家も買って平和に暮らしていたと思ったら、まったく想像もしていなかった理由で離婚することになり、実家のある北海道に戻った…というケースの場合。

こんな感じになるでしょうか…
  ①北海道(生まれたとき~結婚するまで)
  ②福岡(結婚~東京への転勤まで)
  ③東京(転勤~離婚まで)
  ④北海道(離婚~現在まで)

もちろん、必ずしも、こうとは限りませんが、ひとつの例として、こういうケースもあるのではないか、ということで出せていただきました。
(※注意…あくまで架空の事例です)

こうした場合、いまお住まいの北海道〇〇市で、生まれたときから現在に至るまでがつながっている一連の戸籍を取得することはできません。
なんだか、取れないのが不思議なような気がしますけど、これが現実です。

いまお住まいの市町村役場で取得できるのは、①の期間のものと、④の期間のものだけです。(※①のときと④が同じ市町村と仮定した場合)

②の期間のものは、福岡でお住まいなっていた市町村役場から取り寄せなければなりません。

同じことが、③の期間についてもいえます。東京でお住まいになっていた市区町村役場から取り寄せる必要があります。

住むところが変わって、住所と本籍地を移転したという届出を出しても、ある期間を、ある場所で過ごしたことがあるとき、そこに本籍地があったのであれば、その間の記録は、その本籍地があった市区町村役場に残ったままなのです。
なんだか「???」という感じがするかもしれませんが、本当です。

現実には、まだ、これくらいなら、ましな方かもしれません。

★この続きは次回へ…



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