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遺言書と相続Q&A

Q1.相続人(法定相続人)とは…

亡くなった方(被相続人)の財産を、相続する権利のある人のことです。

「民法」という法律で定められています。
民法の条文(第五編「相続」第二章「相続人」)


◆事例1
奥様がいて、お子様もいらっしゃるご家庭の場合、相続人は、奥様とお子様になります。相続の中では、比較的一般的なケースと言えるでしょう。

もしも、奥様が先に亡くなられていれば、お子様だけが相続人になります。


◆事例2
また、お子様がなく、奥様がいらっしゃる場合、まずは、奥様が相続人になります。

そして、ご主人のご両親が健在であれば、奥様と一緒に、ご両親も相続人になります。

 
◆事例3
もし、ご両親(祖父母)とも他界されており、ご主人に兄弟姉妹がいらっしゃる場合には、ご主人の兄弟姉妹が、奥様と一緒に相続人になります。
 
結婚しない人が増えてきている現代の状況を考えると、これからは、兄弟姉妹が相続人になるケースも増えてくるかもしれません。


◆事例4
亡くなられた方に、血族相続人が誰もおらず、奥様(配偶者)だけが相続人の場合は、どうなるのでしょうか?

⇒この場合は、奥様が全部を相続することになります(※血族相続人=実の子・親・兄弟姉妹など、血のつながった相続人)


◆事例5
奥様(配偶者)が先にお亡くなりになったなど、いらっしゃらない場合は、どうなるのでしょうか?

⇒お子様がいらっしゃれば、お子様が全部を相続します。お子様がいらっしゃらなければ、直系尊属(ご両親など)が全部を、さらに、お子様も直系尊属(ご両親など)もいらっしゃらなければ、兄弟姉妹が全部を相続することになります。

Q2.相続分(法定相続分)とは…

遺言書がない場合には、「民法」という法律で、各相続人が相続する割合が定められており、これを、法定相続分といいます。


◆事例1
<奥様とお子様が相続人の場合>
奥様とお子様が半分(2分の1)ずつです。

お子様が複数名いらっしゃる場合、お子様一人あたりの相続分は、上記お子様の相続分(2分の1)を、お子様の人数で割ったものが、それぞれのお子様の相続分になります。

お子様が2人ならば、半分(2分の1)を平等に半分ずつで、2分の1×2分の1=4分の1が、お子様一人あたりの相続分になります。

同様に、3人ならば、半分(2分の1)を3等分で、2分の1×3分の1=6分の1が、お子様一人あたりの相続分となります。

このように、お子様の人数が多くなれば、お子様一人あたりの相続分は少なくなっていきます。

※奥様の相続分は、半分(2分の1)のままで固定です。


事例2
<奥様とご主人の直系尊属(ご両親など)が相続人の場合>
奥様が3分の2、ご両親が3分の1です。

奥様の3分の2は固定で、ご両親がお二人とも健在であれば、3分の1を平等に半分ずつで、3分の1×2分の1=6分の1が、お一人あたりの相続分となります。

ご両親のお一人だけが健在の場合には、その方の相続分が3分の1となります。


◆事例3
<奥様とご主人の兄弟姉妹が相続人の場合>
奥様が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となります。

奥様の4分の3は固定で、残り4分の1が兄弟姉妹全員での相続分です。兄弟姉妹が複数名いらっしゃる場合には、その4分の1を人数で割ったものが、兄弟姉妹それぞれの相続分となります。


※これは、あくまでも「民法」で定められている法定相続分のお話です。実際の相続となったときに、この割合で相続財産を分けなければならないというものではありません。

Q3.相続人ではない場合とは…

◆事例1
法律上結婚していない、いわゆる内縁の妻は、相続人ではありません。


◆事例2
法律上結婚している奥さんの連れ子(前の旦那さんとの子ども)は、どうでしょう?

その子たちは、奥さんの子ではありますが、いまのご主人とは他人の状態です。そのままでは、いまのご主人の相続人ではありません。

こうしたケースでは、その子どもたちと、いまのご主人が養子縁組を結ぶことによって、相続人となることができます。


◆事例3
内縁の妻との間に生まれた子、あるいは、奥さん以外の女性(いわゆる愛人)との間に生まれた子は、そのままでは相続人ではありません。

ご主人が「認知」をすれば、「非嫡出子」として相続人になることができます。


※上記のように、相続人ではないけれど、財産を遺したい人がいる場合には、その内容を盛り込んだ「遺言書」を作っておくことによって、相続人以外の特定の人に財産を遺すことが可能になります。

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Q4.非嫡出子とは

結婚していない相手との間に生まれた子(いわゆる内縁関係にある男女の間に生まれた子、あるいは、愛人との間に生まれた子など)です。

非嫡出子は、認知されていなければ、相続人になることができません。



Q5.マイナスの相続財産&相続放棄とは

さて、タイトルのマイナスの相続財産とは、なんでしょうか?

わかりやすい例は、借金でしょう。

「借金は相続しないのでは?」

いいえ、借金も相続の対象になります。不動産、現金、預貯金などがプラスの財産という言い方をすれば、借金はマイナスの財産と言うことができます。

相続の手続きもひと通り終わり、やれやれと思っていたら、数か月後に、いきなり借金の督促状がきたりしかねません。最初に、相続財産を調べるときに忘れないようにしましょう。


「返済できない借金があった場合は?」

借金などマイナスの財産の方がプラスの財産より明らかに多く、どう考えても、到底返済できないような金額の場合には、「相続放棄」という手段を取ることができます。

ここでいう「相続放棄」とは、自分が相続人であることを放棄するというものです。ある意味、最終手段と言ってもいいかもしれません。

相続人じゃなくなるということは、今回の相続に関しては、なんの関係もなくなる(=アカの他人のようなもの)ということです。

当然のことですが、自分に都合の悪い一部分だけ放棄して、都合のいい部分だけは相続する権利を放棄しないなどといったことは認められませんので、この権利を行使する際には、よくよくご注意ください。


◆「相続放棄」は、相続人となったことを知った時から(被相続人がお亡くなりになったときからと考えるのが一般的かと思います)3か月以内に、家庭裁判所に対して行わなければなりません。3か月は短いです。バタバタしているうちに、あっという間に過ぎてしまいます。この点にも十分ご注意ください。



Q6.限定承認とは

前回に続き、マイナスの財産がある場合のお話です。

 いわゆるブラスの財産より、マイナスの財産の方が多いことが明らかな場合は、「相続放棄」が、ひとつの有効な選択肢かと思います。

 ただ、マイナスの財産の総額がよくわからない、もしかしたら、差し引き、プラスになるかもしれない?といった場合には、「限定承認」という手段もあります。

 「限定承認」は、プラスの財産の範囲まで(プラスの財産の範囲に限定して)は、マイナスの財産を引き継ぎますというものです。

 なので、最終的にプラスの財産の方が多かったときは、その多かった部分が相続財産として残ることになります。

 逆に、マイナスの方が多くて、差し引きがマイナスになるケースでは、相続財産として残るものはありませんが、マイナスの財産の残り(一般的には、いわゆる借金の残り)を引き継がなければならなくなることもありません。

 ただし、注意事項として、「限定承認」は法定相続人全員が合意して行うことが必要です。この点は、「相続放棄」が一人で自分は放棄するということができることと比べると大きな違いです。

 限定承認も相続放棄と同様に、相続の開始を知った時から(※一般的には、お亡くなりになられた時から)3か月以内に、家庭裁判所に対して申請を行います。

私も20年前に、父を亡くしましたが、長男だったので、やれ、喪主をやったり、いろんな方々にご挨拶(父の仕事の関係の方などは、ほとんど面識のない方ばかりで、そのあたりも苦労しました)など、やることは山ほどありました。

 しかし、普通の人は、自分がその立場になる経験を何度もするものではないと思います。実際、私も、そうした経験は初めてで、遺言書のことで、弁護士さんに相談に行ったり、家庭裁判所に行ったりしたのですが、自分でやりながらも、正直、さっぱり、わけがわからなかったです。

 当時は、法律にも全然関係ない仕事をしてましたし、まったく知識もなかったので、その大変さは身に染みて感じました。

 そんなこんなで、実際に自分が相続人の立場に立つと、もう、いろんなことをバタバタのうちにやらなければならず、あっという間に、時間が過ぎてしまいます。故人の思い出に浸る余裕もないくらいです。

 3か月というと、普通は長いように感じるかもしれませんが、こうしたときの3か月はあっという間です。思っているより、かなり短いと思っていただいた方がいいと思います。

 もし、限定承認や相続放棄をお考えになる必要がある場合は、そのあたりには十分ご注意ください。



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Q7.代襲相続とは

 普通、相続は、親から子へ、子から孫へというふうに、順番に発生するものです。しかし、場合によっては、事故や病気などで、親より先に子が死亡することも、現実に少なくないお話だと思います。

 親が亡くなり相続が発生した場合に、本来、相続人になるはずだった子が先に亡くなっていれば、その子の子(孫)が代わりに相続をすることになります。これを「代襲相続」といい、その孫のことを「代襲相続人」といいます。

 代襲相続は、子が死亡していれば孫へ、孫も死亡していれば曾孫へ、と続いていきます。ただし、兄弟姉妹が相続人の場合は、その子(甥、姪)までしか、代襲相続人にはなれません。

 また、代襲相続が発生する原因は、親より先に子が死亡した場合だけではありません。本来相続するべき子が「相続欠格者」になったり、「相続人の廃除」をされた場合にも、代襲相続が発生します。
 しかし、子が「相続放棄」をした場合には、その子の子(孫)は代襲相続人になることができません。相続放棄は、文字通り、その権利を放棄したわけですから、初めから相続人ではなかったものとみなされるのです。



Q8.相続の欠格者とは…、相続人の廃除とは…

 Q7で、「相続の欠格者」「相続人の廃除」という言葉が出てきました。今回は簡単に、これを説明したいと思います。

まず、「相続の欠格者」です。これは、たとえば、被相続人(お亡くなりになった方)を殺害した、あるいは、殺そうとして刑に処せられた場合。
 また、詐欺脅迫によって、被相続人に遺言書を書かせたり、内容を変更させたり、取り消させたりした場合、あるいは、遺言書を勝手に変造したり、破棄したり、隠したりした場合にも、「相続の欠格者」となります。

 こうした欠格事由に該当すると、自動的に相続する資格を失います。特別な手続きは必要ありません。
 普通に考えても、なるほどと納得がいく内容ではないでしょうか。

 次は、「相続人の廃除」です。これは、被相続人が、特定の相続人に相続させないようにするものです。もちろん、それ相応の理由が必要となります。

 わかりやすいのは、被相続人を生前から、ひどく虐待したりしていた場合です。また、それ以外にも、被相続人のことをひどく侮辱したり、著しい非行(借金を重ねては親にお金をせびるなど)があったりした場合などに、この制度を利用することができます。

 手続きは、被相続人が家庭裁判所に申請して行います。生前に、本人が申請することもできますし、遺言書の中に、廃除の意思表示をして行うこともできます。後者の場合には、遺言執行者が家庭裁判所に申請をすることになります。そして、家庭裁判所が事情を認めれば、「相続人の廃除」が成立し、その者は相続人の資格を失うことになるのです。

Q9.不動産の共有とは

 不動産の共有とは、文字通り、ひとつの不動産(たとえば土地や建物)を複数人で一緒に持つ(所有する)ことをいいます。

 相続財産でも、預貯金などの現金を相続人の間で分けることは、特に問題なくできますよね。これは、普通に考えてもわかるお話でしょう。
 でも、これが不動産だと、なかなか、そうはいかないですよね、実際。
 さっさと売り払って、現金に換えて、みんなで分ければいいじゃないか?
 って、そんな簡単にはいかないですよね、普通。

 ということで、とりあえず、共有にしておこうか、ということになっているケースは結構あるのではないでしょうか?

 たとえば、親が亡くなって兄弟姉妹が相続する場合、不動産を共有にしても、その兄弟姉妹が本当に仲が良くて、常に親しくコミュニケーションがとれている間柄なら、いざ、なにかあっても、特に問題となる可能性は小さいでしょう。
 ただ、その場合であっても、いずれ将来的には、その兄弟姉妹の相続も発生することになります。兄弟姉妹の子ども(いとこ)同士が、共有者になってくるわけですね。で、そのまた次になれば、いとこの子ども同士…となるわけです。

 これって、どう考えても、その不動産をどうにかしたくなった場合には、難しいですよね。

 その土地を売却して、お金に換えたいと思っても、共有者みんなの同意が必要になりますし、誰かに貸したいと思っても、同様に全員の同意が必要になりますから。

 結局、いつかは、どこかで、トラブルになる可能性が出てくるのではないかな、と思われます。だとしたら、いまは面倒だから、「とりあえず、共有にしておこう」などと安易に考えないで、少し考えてみても良いのでは…と思います。

 もちろん、考えた結果、共有にすることが最善の方法の場合も、当然あると思います。それはそれで、第三者が、なにも申し上げることはありません。
 ただ、安易に「とりあえず共有」というのは、もしかしたら、問題の先送りにもなりかねないので、ちょっと注意するポイントとして、あげさせていただきました。



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Q10.相続の時の胎児

 胎児とは、お母さんのおなかの中にいる赤ちゃんのことですね。

 では、たとえば、お父さんが突然お亡くなりになったときに、お母さんのおなかの中にいる赤ちゃん(胎児)は、相続人になれるのでしょうか?

 相続が発生したとき(お父さんが亡くなったとき)には、まだ、この世に生まれてきていない…。
 ということは、相続が発生したときに、この世に存在していない人が相続人になれるのか、なれないのか、微妙な感じがする問題ですよね。

 生まれてきてもいない人間に、権利も、義務もないでしょう、というのが普通の考え方・感じ方かもしれません。

 ただ、相続の場合は、おなかの中の赤ちゃん(胎児)が無事に生まれてきたときには、相続が始まったとき(お父さんが亡くなったとき)に、すでに生まれていたものとみなす」ということになっています。

 つまり、無事に生まれてきたら相続人になり、もし、不幸にも無事で生まれてくることができなかった場合(死産)には相続人にはなれない、ということになります。

 ちょっと、わかりにくいかもしれませんが、無事に生まれてくれば、立派に相続人になるということです。
 もちろん、生まれたての赤ちゃんが、遺産分割協議だの、なんだの、できるわけありませんから、法定代理人なり、場合によっては、特別代理人なりが、赤ちゃんの代わりとして、相続の手続きに参加することになります。

 ということは、もし、上記のような状況で相続が発生した場合には、赤ちゃんが無事に生まれてくるのを待ってから、遺産分割協議などをした方がいいのかな、ということになります。
 でないと、せっかくやった遺産分割協議のやり直し、などといっとことにもなりかねません。こうしたことも、相続の注意事項のひとつですね。



Q11.遺留分とは

 「遺留分」=「いりゅうぶん」と読みます。

 これは、各相続人に保障された最低限の権利(最低でも、これだけもらう権利がある)のことです。

 遺言書によって、自分の財産を自由に処分できることは認められています。しかし、民法は、生活保障、公平性などの観点から、相続人に「遺留分」というものを認めています。
 ただし、遺留分が認めらているのは、被相続人の配偶者、子ども(直系卑属)、親(直系尊属)などであり、被相続人の兄弟姉妹には認められていないことには注意が必要です。

 遺留分の割合は、誰が相続人になるかによって決まるのですが、相続人が父母などの親しかいない場合には、相続財産全体の3分の1が遺留分となり、それ以外のケースでは、全体の2分の1が遺留分となります。

 具体的な例(※極端な例)で言いますと、お父さんがお亡くなりになって、遺言書を残していたのですが、その遺言書には、全財産を(いわゆる)愛人に譲ると書かれていたというケースです。お父さんには、お母さん(妻)と子供という家族がいたとします。
 遺言書がすべてに優先するのであれば、それは、残されたご家族にとって、ちょっとそれは…というふうに、普通は思いますよね。もちろん、現実は様々なご事情があると思いますので、一概には言えませんが…

 それはさておき、では、この場合、どうなるかというと、上記に書きましたように、相続人がご両親以外のケースですので、遺留分は全体の2分の1ということになります。
 つまり、「全財産を愛人に譲る」と遺言書にかかれていても、半分の2分の1は取り戻せるということなのです。そして、取り戻した半分を、相続人(お母さんと子ども)で分けるということが可能です。

 ただ、言い方を換えれば、それでも、やはり、半分は遺言書に従って、愛人の方のものになってしまうということです。このあたりは、納得できるか、できないか、感情的には難しい部分だと思いますが、どうしようもない部分です。

 これは、視点を変えて見てみれば、それだけ、「遺言書の力は強い!」というふうに見ることができると思います。

 遺言書を作れば、少なくとも、遺留分を差し引いた全相続財産の半分は、誰にあげようが、どうしようが、好きなようにできるということです。
 遺言書がなければ、相続財産全部をご家族だけで分けることになったはずなのに、遺言書があったばかりに…。このように、遺言書の力は、ある部分、とても大きいものがあります。



Q12.遺留分減殺請求とは

 遺留分を取り戻すためには、「遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」という方法をとります。

 遺言書などで、自分の相続分が侵害されていることがわかった相続人は、この方法をとることによって、遺留分を取り戻すことができます。

 遺留分の減殺請求は、家庭裁判所に申し立てるなどの必要はありません。書面でも口頭でも、自分の意思を相手に伝えれば、それでOKです。
 ただ、口頭の場合は、後で言った言わないの話になるのが想定できるので、きちんとした証拠を残すためにも書面がいいと思います。郵便局の「配達証明付き内容証明郵便」を利用するのがお奨めです。

 また、この請求は、遺留分が侵害されたことを知った時から1年以内、もしくは、相続が始まった日から10年以内にしなければならないという期限がありますので、この点には注意が必要です。
 そうした観点からも、期日を証明してくれる、「配達証明付き内容証明郵便」の利用がお奨めです。(※別に郵便局の回し者ではありませんが…)

 ただ、遺留分の請求金額がいくらなのか?

 すべての相続財産が、いくらなのかを知らなければ、その金額は出てきませんよね。相続財産には、現金だけでなく、土地や建物の不動産もあれば、株式や債券、その他もろもろのものがあります。特に、不動産の評価額などは難しいですよね。請求相手がすんなり教えてくれたらいいんですけど…

 しかし、そうした場合にも、家庭裁判所に調停を申し立てるなど、方法はあります。実際に、そうした状況におかれてしまった場合には、一度、専門家にご相談だけでも、されてみてはいかがでしょうか。



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Q13.寄与分とは

 寄与分(きよぶん)とは、親の事業に貢献したり、親の介護を献身的にしてくれた、などの場合に認められる、法定相続分以外の取り分のことです。

 寄与分は、相続人だけに認められています。
 実際に、寄与分の金額を決める場合には、相続人同士が、遺産分割協議の中などで決めていくのが、通常のケースかと思われます。

 たとえば、高齢の親の介護を、長男が長年にわたり献身的にしていたのであれば、なんらかの形で、それに報いてあげることを考えるのも、ごく自然なことだと思います。
 長男の献身的介護に対して、相続人の間で話し合いがまとまれば、まず、その寄与分を、長男が優先して相続します。
 相続財産の中から、寄与分に相当する分だけを別枠でもらい、残りの相続財産を長男を含む全員で分ける、といった形です。

 もし、相続人同士の間で、話し合いがつかない場合には、家庭裁判所での調停や審判によって決めてもらうといった方法をとることも可能です。



Q14.借地の相続とは

 家(建物)は親の名義になっている(所有権がある)のですが、その下の土地が借地の場合は、相続する時、どうなるのでしょうか?

 建物は、当然のことですが、相続によって、親から相続人(子など)へ所有権が移転します。これは、普通にご理解いただけると思います。
(※その際には、所有権の移転登記をきちんとしておくようにしましょう)

 では、土地(借地)はどうなるか?

 土地を借りている権利(借地権)も、相続財産に含まれます。よって、ほかの相続財産と同じように、相続人(子など)が借地権を相続することになり、親が亡くなった後も、そのまま住み続けることができます。
 この際、いわゆる地主さんの承諾は必要ありません。借地権というのは、借地人にとって、思っている以上に強い権利なのです。
(※通常、借地権は登記されていません)

 また、借地権も相続財産だと書きましたが、ということは、その土地の状況によっては、相続税が発生する場合もあり得ます。このあたりは難しい部分なので、税理士の先生など、専門家の方にご相談されることをお奨めいたします。



Q15.遺言書と異なる相続とは

 遺言書が残されている場合、法定相続分による相続ではなく、遺言書にもとづく相続が優先されます。通常は、遺言書の内容に従って、相続財産を分けることになります。

 では、必ず、遺言書の指定通りに分けなければならないのでしょうか?

 これについては、場合によっては、その通りに分ける必要はないケースがあります。では、その「場合によっては」という「場合」というのは、どういう状況なのでしょうか?

 それは、いわゆる法定相続人全員と、遺言書によって指名された指定相続人(※法定相続人以外も含む)全員とが合意をした場合です。
 相続人が全員一致して合意をすれば、遺言書と異なる内容で相続財産を分けることが可能になるのです。

 もともと、遺言書作成の大きな目的のひとつに、相続が、争族になることを避けたい、ということがあります。
 結果的に、財産を引き継ぐ権利を持つ相続人みんなが全員で、納得して合意をしたのであれば、被相続人としても、争族(※遺族間での相続分をめぐっての争い)になるのを避けるといった大きな目的を達成できたということになるのではないでしょうか。



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Q16.特別受益とは

 特別受益とは、被相続人(親など)から、生前に資金援助などを受けていた場合の利益のことをいいます。援助の内容は、お金に限るわけではありません。土地や建物(家)、株式なども、その対象となります。

 たとえば、兄弟姉妹がいて、長男がマンションを購入するときに親から多額の資金援助を受けた、などという例は、非常にわかりやすい例だと思います。
 また、他にも、高額な車の購入にあたり資金援助してもらった(買ってもらったとか)、学費、生活費、結婚式の費用などなど、様々なケースが考えられます。これが特別受益である、という特に明確な基準があるわけではありません。

 こうした特別受益というものは、いってみれば、「相続分の前渡し」みたいなものと言えるのではないでしょうか。
 確かに、相続人(複数人の子など)の間で、誰かだけが生前に親から多額の援助を受けていれば、それはそれとして、相続財産を分けましょうというのでは、援助を受けていない他の相続人から見れば、ちょっと(かなり?)不公平な感じがしますよね。
 そこで、先に相続財産の前渡しという言い方をしましたが、特別受益分も相続財産に加えたものを相続財産全体として見ましょう、というのがここでの考え方です。

 つまり、特別受益分を相続財産にプラスしたものを全体の相続財産とみなして、それを相続人全員で分けることにするというものです。

 仮に、特別受益が1,000万円、相続財産が5,000万円、相続人は3人(子のみ)で、遺言書がなかった場合で考えてみます。

 法定相続分で相続するならば、一人当たりの相続分は…
(特別受益分1,000万円+相続財産5,000万円)÷相続人(3人)=2,000万円
 ということになります。

 そして、援助を受けていた人は…
(上記の2,000万円)-(特別受益分1,000万円)=1,000万円
 これが相続時に受け取る分になるという計算です。

(※話をわかりやすくするために、かなり極端な説明にしています。)

 ただ、最初の方でも書きましたように、明確な基準があるわけではなく、また、多かれ少なかれ、親から子どもたちへの援助は、なんらかの形であるケースが少なくないと思います。
 そうなると、なにが、どれだけ、特別受益にあたるのかというのは、結局のところ、相続人同士の話し合いになります。
 とすると、ひとたび揉めだすと、なかなか、話がまとまらないといったことになる可能性も十分に考えられます。

 こうしたことが予想できそうな場合には、そのあたりのことも含めて、親が子供たちみんなのことを思う気持ちが伝わるような、きちんとした遺言書を残すことで、子どもたちが揉める可能性を小さくすることができるかもしれません。

 遺言書には、そんな可能性もあると思います。



Q17.相続のときに必要な戸籍謄本とは

 相続の手続きでは、被相続人(お亡くなりになられた方)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本が必要になります。

 ※連続した戸籍謄本=出生(誕生)→結婚する前→結婚後→死亡までの戸籍

 これは、相続が開始したという事実、相続人は誰なのかということを確認するために、必ず、必要になります。

 たとえば、お父さんが亡くなられた場合、お父さんに余所に子どもがいないか(いわゆる隠し子)などを確かめるため、あるいは、自分は相続人だと思っていたのに、戸籍を見たら、相続人ではなかった…などというケースもあり得るかもしれません。

 きちんと戸籍を調べなかったばかりに、後になって、新たな相続人が現れたりしたら、また、面倒なことになります。
 相続のときには、最初に、きちんと戸籍謄本を取得して相続人を確定することを忘れずにやりましょう。

 戸籍謄本は、本籍地のある市町村役場で取得しなければなりません。本籍地と住所が異なり、実際に足を運んで取得するのが、遠方で難しい場合などは、郵送で取得することも可能です。

 また、戸籍は非常にデリケートな個人情報です。このため、戸籍謄本を取得できる人は限られています。誰でも取得できるわけではありませんので、このあたりも、よくご注意ください。

 ※戸籍謄本を取得できるのは、本人、その配偶者、直系尊属(本人の親、祖父母など)、直系卑属(本人の子、孫など)です。もちろん、本人確認書類(運転免許証など写真入りのもの)の提示を求められますので、忘れずにご持参ください。

 相続のときに必要な戸籍謄本は、場合によっては、何通も取得しなければならないことがあります。また、ちょっと以前のものになると、書かれている字を読むことすら、難解なものもあったりします。
 自分では、ちょっと難しいかな?と思われたら、行政書士などの専門家にご相談してみるのも、ひとつの方法かと思います。



Q18.法的な効力を持つ遺言事項とは

 遺言書は、相続人同士が遺産をめぐって争いになることを防ぐための、有効な手段のひとつです。

 基本的に、遺言書があれば、遺言書の内容に従って、相続人の間で遺産を分割することになります。
 別の言い方をすれば、遺言を残す人の一方的な意思表示だけで効力が生じるのです。これは、ある意味、とても大きなチカラです。

 遺言書には、何を書くのも本人の自由ですが、書いた内容のすべてが法律的に効力を持つか?、という観点から見ると、そこには制限が設けられています。

 法律上、効力を生じる内容は、大きくは以下の3つになります。

   ①相続に関すること
     相続分、遺産分割方法の指定、相続人の廃除など

   ②身分に関すること
     子どもの認知、未成年者の後見人や後見監督人の指定など

   ③財産の処分に関すること
     第三者への遺贈、寄付など

 このように、形式が整っていて、遺言書としては有効なものであったとしても、その内容のすべてが法律的な効力を持つものとは限らないのです。

※ただ、法的な効力がなくとも、遺言書の中に一緒に書く(付言事項)ことで、遺言書で伝えたかった本当の思いを家族に伝えることができ、争いが起きそうだったケースでも争いを防ぐことができるかもしれない、「遺言書」には、そうした可能性が十分にあります。



Q19.公正証書の作成期間

「遺言書」を「公正証書」で作りたいというご依頼をいただいた場合、正式に仕事を受任させていただいてから、どれくらいでできるものでしょうか?

「いろいろな条件」が重なってきますので、一概には申し上げられませんが、当事務所では、だいたい1か月~1か月半くらいの期間が多いです。もちろん、それより早いケースもありますし、もう少し時間がかかるケースもあります。

当事務所では、基本的に「遺言書」につきましては、いろいろな調整をして、可能な限り早いタイミングで出来上がるように対応いたします。最初のご相談の際に、ご事情をおうかがいさせていただいた時点で、だいたい、どれくらいかかりそうかな?ということは推測できますので、そのあたりのことも含めまして、お客様には詳しくお伝えしています。

先に「いろいろな条件が~」と書きました。たとえば、どんな条件があるかといいますと…
・必要な書類を集めるのに要する時間(期間)
・遺言書の内容が、どの程度はっきりとしているか(具体的か)
・お客様と必要な連絡を取る場合の手段・頻度
→電話で連絡が取れる
→書類のやり取りがメールやFAXでできる
→書類のやり取りが郵送
→お客様が昼間は仕事なので基本はメールのやり取りで夜しかメールが見られない
→お客様が平日は難しいので土日祝日だけになる など…
※他にも、お客様のご事情によってさまざまです
・公証役場(公証人)のスケジュール調整
・当事務所のスケジュール調整
・そのほか

ご事情は個々のお客様によって本当にさまざまです。全体スケジュールを含め、詳しいことにつきましては、最初のご相談の際に、すべてを具体的にお話させていただきます。どうぞ、安心してご相談ください。



Q20.公証人に出張してもらえます

たとえば、「遺言書」を「公正証書」で作りたいときには、「公証役場」まで出向いて、「公証人」に公正証書を作ってもらうのがふつうです。

でも、さまざまなご事情により、公証役場まで出かけることができない方もいらしゃいます。そうした方は、公正証書を作るのをあきらめなければならないのでしょうか?

答えは「大丈夫です、あきらめる必要はありません」です。お客様のご事情によっては、公証人に出張してもらう(※別途、公証人手数料に加算)ことが可能です。

病院に入院している、自宅にいるけど外出することが難しい、施設に入っていて外出するのも難しい…など、それこそ、いろいろなご事情がございます。でも、全然あきらめる必要はありません。

当事務所では、遺言書の内容などのご相談は、ご要望があれば、すべて、お客様のところまで出向いて、お話させていただきます。また、公証役場との打ち合わせその他につきましては、お客様のご要望・ご意思をきちんとお聞きした上で、お客様に代わり、そのすべてを代行させていただきます。

もちろん、すべてのことは、ひとつひとつ、お客様のご意思をきちんとおうかがいしたうえで進めてまいります。ご依頼をいただいた業務の進捗状況も、その都度、お客様にご報告いたします。間違っても、当事務所の方で勝手な判断でお話を進めるようなことは決してございませんので、安心してお任せいただければと思います。

「公正証書を作っておきたいけど、このカラダでは出かけられそうにないし、どうしたもんだろう…」というようなお悩みをお持ちでしたら、どうぞ、お気軽にご遠慮なくご相談ください。詳しいことをご説明させていただきます。

(※)
とは言いながら、なかなか、お気軽にとはいかないものですよね。でも、当事務所に関しましては、本当にお気軽にご連絡いただいて大丈夫です。どうぞ、あまり構えることなく、いつでもご連絡ください。お待ちしております。



Q21.公正証書はすぐできる?

たとえば、「遺言書」を公正証書で作ってもらいたいと思ったら、方法はおおまかに二つあります。

ひとつは、自分で「公証役場」に出かけて行って、公証人と話をし、公正証書を作ってもらうというパターンです。

遺言書の内容についてですが、ご自身が考えてこられたものが、そのまますべてストレートに盛り込まれる部分もあれば、公証人から、なんらかの指摘を受けて、再考する部分があったり、修正したりといったことがあるのが、ふつうのケースだと思います。

また、必要になる書類などもあります。これらを事前にすべて用意するのも、面倒だったり、時間がかかったりするケースもあります。さらに、遺言書を公正証書で作成する場合、「証人」が2名必要になります。自分自身の相続人になる予定の人は、その証人になることはできませんので、ふつう、家族以外の第三者を選ぶのが一般的です。でも、内容が内容だけに、誰に頼むかというのは、結構、考えることところだと思います。

こうしたことを考え併せると、公証役場に出かけて、その場で、いきなり、公正証書(遺言書)を作ってもらうというのは、ちょっと現実的ではないようです。

ご自身で直接、公証人とお話をして進められる場合には、少なくとも、事前に、公正証書の作成のことを、ある程度、理解しておくことが必要でしょう。そのうえで、公証役場に連絡を取り、まずは、予約を取って、公証人と打ち合わせを行い、必要に応じて、指導をしてもらいながら進めていくことになろうかと思います。

公証役場は、基本的に平日(月~金)の昼間だけで、土日祝日はお休みです。ご自身の自由に動ける時間、公証人との打ち合わせやスケジュール調整、証人の手配やスケジュール調整、内容の仕上がり具合などを考慮すれば、ざっくり見て、早くて一か月~だいたい二・三か月くらいはかかるものだとみておくのがいいと思います。


「公正証書」を作ってもらうための、もうひとつの方法は、私たちのような専門家にお任せいただくというパターンです。

当事務所の場合、お客様のご相談をおうかがいした後、公正証書の原案の作成、必要書類の手配から、公証役場との打ち合わせ、公正証書作成日まで含めた全体スケジュール(※おおよその必要費用、お見積書の提示なども含め)をご説明いたします。

お客様が公証役場に出向いていただくのは、最後の一回だけです。公証役場へ出向いて公証人と打ち合わせをすることなども含め、遺言公正証書が出来上がるまでの、さまざまな細々したこと・面倒なこと(※必要書類の取り寄せなど)は、可能な限り、当事務所がお引き受けいたしますので、安心してお任せいただければ、と思います。

もちろん、その間のお客様のご相談には何度でもご対応させていただきます。疑問に思うこと、内容に関するご相談、気になることなど、なんでも結構です。ささいなことかも…と思うようなことでも、なにもご遠慮なく、いつでも、お話をおうかがいいたしますし、ご相談もうけたまわります。

もともと、「遺言書」の作成に関しましては、できるだけ速やかに作成するべく対応しておりますが、お客様のご事情によっては、さらに作成までの期間を短縮できるよう、最善を尽くさせていただきます。お客様のご事情は個別に異なりますし、公証人、証人のスケジュールなどもあり、一概には申し上げられませんが、条件が整えば、早ければ一か月以内に作成を終えることも可能です。

詳しいことは、お問合せ・ご相談の際にご説明させていただきます。ご遠慮なく、お問合せください。



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